「徒然チルドレン」1話から4話の振り返り 感想
自分の気持ちを言葉で伝えるというのは「もどかしい」もの。
関係が上手くいっている時は良いけれど「口が滑って」ケンカになることもあれば「言葉足らず」で誤解を招くこともある。
気落ちして何も言葉が出ないときもあるし、激高して思ってもいない言葉を相手にぶつけてしまうこともある。
言葉というのはコミュニケーションツールとして不完全・不安定なものかもしれません。
でも登場人物たちは言葉で好きな人に自分の気持ちを伝えようと四苦八苦します。さらに照れとか意地とか見栄とか強がりとか…、感情にも左右されて素直になれなかったりする。
本当は両想いなのに、お互いに告白できずにいる高瀬×神田
伝わりすぎてどうしても夫婦漫才になってしまう千秋×香奈
相手の本気度に困惑してしまう古屋×皆川と赤木×梶
冗談で済ませる癖で、本気の好きが伝えられない笹原×湯川先輩
大人しいけど懸命に好きを伝えようとする上根×剛田
自分に自信が無いために相手の告白を遮ってしまう山根×栗原
そして高野さんに「いいひと」としか認識してもらえない菅原君。どうしても気持ちが伝わらず、諦めの笑顔が寂しい…
でも回を追うごとに髙野さんの意識も少しずつ変わり始めている。
人と人が完全にわかり合えることなんて無いのかも知れないけれど、だからこそ相手を思いやり、優しくなれる。ついそんな気持ちにさせられる物語です。
しかし当たり前だけど登場人物たちが全ていい人なんですよね。まだ高校生なのにみんな人間が出来ている(笑)
この頃の「付き合う」って純粋に相手のことを「好き」という気持ち以上に同性の友人の評価を気にすると思います。
「えーっ、あんなのどこが一体良いの」なんて言い出す人がひとりもいない。
あとブスとかデブとかオタクとかネクラとかキモイとかね(笑)
「徒然チルドレン」は優しいフィクションの世界のお話しだけど、たくさんの人がこの物語を好きになって優しい現実世界が広がるといいな、なんて思います。