「月がきれい」1話から4話までの振り返り
小太郎から茜へ、茜から小太郎へ
1話では、用具室での作業を終えたあと「じゃぁ」と走り去る茜を見送る小太郎というシーン。
2話の体育祭のあとは茜が「それじゃぁ」と立ち去る小太郎を見送る形に変わってます。
最初に茜を意識した小太郎。その小太郎の気持ちが伝わり、今度は茜が小太郎を意識する。ふたりの気持ちの深まりが上手く表現されています。
4話の修学旅行の最中、千夏とお土産を選んでいる時に偶然現れた小太郎。
千夏はとても気軽に小太郎に話しかけます。
思わず隠れてしまう茜。
これは前述の体育祭、比良と茜 が自然に話しているのを見る小太郎と対比されます。
好きな人が他の異性と親しくしているとなんだか不安になる。誰しもそんな気持ちになったことがある。すごく共感するシーンのひとつです。
茜はなぜ、心咲たちのグループに入ったのか
1話冒頭、貼り出されたクラス分けを見ると水野茜の隣に宮本心咲の名前があります。
茜は小三の時の同級生だった心咲のことを覚えていたのでしょう。もしかしたらその時も出席番号がこの順番だったから、すぐに気がついたのかもしれません。
他に1組には知り合いがいない茜は始業式の時、心咲らしき後ろ姿を見つけます。
トイレでの緊張ほぐし、教室の外から不安そうに中を見渡す姿は、実は心咲を必死に探していたのでしょうね。
随分会って無いし、向こうが覚えていないかも知れない…。幸い心咲から声をかけてくれたこと、野球部の金子が茜のことを知っていたこともあり、このグループと行動することになるわけです。(友だちは大事、と言うのが茜の信条みたい)
異性と上手く話せない小太郎と、部活仲間とは普通に話せるのに、あまり親しくない人とは緊張で上手く話せない茜が、LINEだと普通にコミュニケーションをとることができる。小太郎とのLINEは安心できる。でも上手く話せない。
それが好きという気持ちであるとすらわからない茜。
緊張のため気持ちを上手く伝えられない。修学旅行の脱衣場のパンツに「名前書いてない?」と聞くなど、人より幼さが残る。それが優柔不断ともとられやすい。
3話の千夏と葵の立ち話「茜、断らないよね」。正確には「断れない」んですね。
前半4話は、ふたりが知り合って付き合うことになるまでのお話でしたが、何せ密度が濃いです。台詞は少なめ、Cパートもあるので本編は17分程度の時もありますが、とにかく行間を読み解く必要が多いので何度見ても発見があります。
次はから話は中盤へ。果たしてふたりはどうなる(知っているけどね)